一般財団法人ロングステイ財団が行う「ロングステイ希望国・地域」調査で、2006年から2018年までの13年間連続で1位に輝いているマレーシア。選ばれている理由のひとつとして、治安の良さがあります。
私は現地採用としてひとりでクアラルンプールに来て、2年半住んでいます。クアラルンプールを選んだ理由のひとつは、女性でも安心して住めるくらいに治安が良いところです。
ただ実際は、日本より治安は良くないので、注意するべきことや気を付けることはあります。初めてクアラルンプールに行かれる方が安心して旅行できるように、今回はクアラルンプールの治安について詳しくお伝えします。
クアラルンプールの治安概要
クアラルンプールの治安とは
外務省の安全ホームページによると、2019年12月現在は、感染症や危険情報は出ておりません。ただひったくりやスリは日本よりも多く、2016年の外務省のデータによると、強盗は日本の25倍発生しています。
そしてマレーシアはイスラム国家なので、テロについて心配の方もいると思います。実は2016年に、クアラルンプール郊外のナイトクラブで手榴弾が投げられ、8人が重軽症を負いました。
それ以降、テロに関する事件は起きていませんが、マレーシアへ旅行に行く前には、外務省の安全ホームページにて最新の治安情報を必ず確認して下さい。
クアラルンプールで危険な目に合った体験談
知らない間に携帯電話を盗まれた件
私がまだクアラルンプールに住んで2カ月くらいの時に、友人とショッピングモールで買い物をしていました。
その時、パンツのポケットに携帯電話を入れていたのですが、レジでお会計する際、携帯電話がないことに気付きました。週末で人混みだったので、知らない間にポケットに手を入れられて、盗まれていました。
クアラルンプールに住み始めたばかりだったので、とてもショックでした。それ以来、ポケットに貴重品は入れないようにしています。
ひったくりに遭い、大怪我をしかけた事件
私の知り合いの話ですが、深夜にクアラルンプール中心地にあるツインタワー近くをひとりで歩いていると、バイクが近寄ってきてバッグを盗まれました。
その際、斜めがけショルダーバッグのチェーンが外れて盗まれたそうです。もしチェーンが外れなかったら、引きずられて大怪我をするところでした。
このように、ひったくりやスリは本当に頻繁に起こり、特に外国人は非常に狙われやすいです。
クアラルンプールに子供を連れて行っても大丈夫?
マレーシアは、子連れにとても優しい国です。私は2カ月の子供がいるのですが、混雑した場所で泣いても周りの人は、嫌な顔ひとつしなかったり、レストランに行っても店員さんが「かわいい!」と声をかけてくれたり、子連れにとっては、とてもありがたいことがたくさんあります。
ただ気を付けるべきこともあります。それは、「誘拐」です。
クアラルンプールは低賃金で働く出稼ぎ外国人労働者が多く、身代金や臓器売買目的で子供を連れ去る事件が多く発生しています。
最近では2018年に、プタリン・ジャヤという郊外の住宅エリアのコンドミニアム内(高層マンション)で日本人女児の誘拐未遂事件が発生しました。
なので子連れ旅行では、以下を注意して下さい。
- 街中、ショッピングモール、駐車場などで絶対に子供をひとりにさせない、子供から目を離さないこと。
- 後ろから来た車やバイクで、誘拐される可能性もあるので、車道側に子供を歩かせないこと。歩く時は、手を繋いで歩くこと。
※できれば近距離でもタクシーを使った方が良いです。
クアラルンプールで注意するべきことは
軽犯罪が多い
ひったくり
一番気を付けてほしいのは、「2人乗りのバイク」です。
ひったくりの大多数が、2人乗りのバイクが後ろから近付いて来て、スマートフォンやバッグを盗み取る手口です。
私の会社がツインタワー付近なのですが、会社の前の横断歩道はバイク量が非常に多く、観光客だけでなくローカルの方々もかなり被害に合っています。
なので、私は通勤時はリュックサックを前がけにして、安全対策をしています。
スリ
知り合いが体験したスリ被害は、中心地にある観光客が多く集まるショッピングモール「パビリオン」のエスカレーターにボディバッグを掛けて立っていた時に、いつの間にか後ろからバッグを開けられていて財布を盗られたそうです。
ショッピングモールのエスカレーターやエレベーターで、このような被害はよく聞くのでショッピングモールではバッグの開け口は手で押さえておくのが無難です。
旅行中、気を付けてほしいこと
- 歩きスマートフォンは、絶対しないこと。
- 車道側で携帯電話を外に出さないこと。
- バッグは、絶対斜めがけタイプにする。一番安全なのは、リュックサックを前掛けにすることです。
- 斜めがけバッグでも油断せず、車線と反対側を歩くようにする。
要注意エリア
チャイナタウンエリア
夜は狭い場所に、露店や屋台が開かれ、歩くのに苦労するほど人が密集します。なので夕方頃から、スリや置き引きがかなり頻繁に発生しているエリアです。
ブキッ・ビンタン
1番観光客が集まるエリア。ジャラン・アローという屋台には、夕方から人がどんどん集まります。
観光客を狙った手口だと、スリだけでなく睡眠薬強盗も発生しているので愛想良く近付いてきた人には、要注意です。
チョーキット
ツインタワーから徒歩15分圏内にある「チョーキット・マーケット」周辺エリア。昔はたくさんの麻薬売人が麻薬中毒者がいたので、クアラルンプールで1番危険なエリアでしたが、今はかなり改善されたようです。
私は以前近くに住んでいて、昼間このエリアを何回か通りましたが、怖いと感じることはありませんでした。
ただ外国人低所得者が多く住むエリアで、夜は治安が良くないようで、夜に行くのは避けましょう。
まとめ〜防犯対策は、しっかりと!〜
私は2年半クアラルンプールに住んでいますが、携帯電話を盗まれた以外、今のところ危険な目に合ったことはありません。クアラルンプールは、東南アジアの中でも治安は良い方で、私自身も住みやすさを感じています。
ただ住んでいても、ここで記載した注意するべき点は気を付けて生活しています。治安は良い国ですが、自分の身は自分で守るために最新の治安情報の確認や、できる限りの防犯対策をして思う存分旅行を楽しんで下さい!