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マレーシアで働くうえで知っておきたいデメリット

マレーシア

マレーシアは生活や仕事をするにはとても魅了的な場所です。穏やかな国民性や恵まれた天候、おいしいご飯、生活費の安さなどいいことだらけですが、そんな中でももちろんデメリットはあります。私はマレーシア人の強い宗教観と安全への意識の低さに特に戸惑いました。

まじめな人が多い日本人は、マレーシア人のリラックスしすぎた態度や行動に振り回されることも多いです。働く前ににデメリットを知っておくことでトラブルをうまく回避しましょう。

クアラルンプールでの運転

渋滞

マレーシアは車社会です。職場が都心部で、その近くに住んでいる場合を除いては車で通勤することになります。マレーシア人は穏やかな人が多いですが、車の運転については別の話です。

運転が荒い人が多く(もしくはルールを知らない?)、日本と比べると交通ルールがきちんと守られていないのが現状です。現地での運転に慣れるまでは毎日ひやひやしながら車で通勤をしていました。大きな事故を目撃することも日常茶飯事でした。

マレーシア人は車線変更をするときにウィンカーを使わない

マレーシアは急激に発展を遂げたため、都市自体は発達しているものの、マナーや交通ルールについてはまだまだ改善が必要な状態です。

危険な車線変更や追い越しは日常茶飯事です。ウィンカーを出していなくても無理やり車線変更をしてくる場合があるので、それを仮定しながら運転する必要があります。

十分な車間距離をとらない

運転をするときに十分な車間距離を取らない運転手も多いです。特に追い越し車線でスピードが出ているにも関わらず背後にピッタリとくっついてくるのは、「車線を譲れ」というサインです。

危険な行為であり腹立たしくもなりますが、そこは素直に譲りましょう。わが身を守るのが優先です。

ラウンドアバウト(環状交差点)が多い

日本ではあまり一般的ではありませんが、大きなものから小さなものまで、マレーシアではいたるところにラウンドアバウトがあります。私はラウンドアバウトを知らずに戸惑い、クラクションを何度も鳴らされた経験があります。

宗教観のちがい

モスク

マレーシアは多国籍国家です。そのため宗教もさまざまですが、共通するのはほとんどの人が何かしらの宗教を信仰していて、それを重要視していることです。

お祈りの時間や食事制限があり、それがビジネスにも影響を与えます。大多数を占めるイスラム教は金曜日にお祈りの時間があります。そのため企業によっては2、3時間のランチタイムが与えられていたり、ラマダン(断食)中は就業時間が異なったりします。

ラマダン前後はビジネスの動きが遅くなり、事務手続きも通常以上に時間がかかる場合が多くなるので、それも考慮してスケジュールを立てるようにしましょう。

体重が増える

お腹

マレーシアはご飯がとてもおいしいです。個人的にはマレー料理は甘く油っこいのであまり好みではありませんが、多国籍国家のため中華料理やインド料理をはじめ、日本食やイタリアン、アラブ料理など世界各国の料理が気軽に味わえます

外食文化が根付いており値段も安いため、自然と自炊より外食が多くなり、気が付けば体重が増加しているなんてことになります。

車社会なのも手伝って「運動不足+外食」であっという間に体重が増えるので気を付けましょう。家やアパートにスポーツジムやプールが付いていることが多いので、うまく利用して健康を維持しましょう。

マレーシアに住んでいるといかに日本の食べ物、生活習慣が健康なのかに気づかされます。

ちなみにマレーシア人はふくよかな人が多いです。また、マレーシア人の子供のコレステロール値が高いのも食べ物と運動不足によるところが大きいでしょう。

マレーシアは建物内が極寒

ペンギン

マレーシアは常夏で一年中プール日和なのですが、オフィスや建物の中では寒いと感じるほどクーラーが効いていることが多いです。電気代が安く節電という意識がないのか、マレーシア人はクーラーが大好きです。

オフィスでも日本人は凍えているのに、マレーシア人は暑いと言っているシチュエーションがよくあります。私は常にジャケットとひざ掛けをオフィスに置いていました。それでもこのクーラーのせいで風邪をひくことが多かったです。

またスポーツジムでもクーラーがかかりすぎていて、汗をかきに行ったのに20分走っても変化なしなんてこともありました。

出かけるときには常にはおりものを持ち歩き、オフィスではジャケット着用が必須だったりします。

長~いランチタイム

食事

日本人は世界でもグルメで食に重きを置いているほうだと思いますが、マレーシア人も食に対して情熱を持っています。

リラックスしている国民性のためか、食に対しての情熱を仕事中のランチタイムに発揮したりします。片道30分以上かかるおいしいと評判のレストランへランチ渋滞の中わざわざ行ったりします。そのため、ランチに1時間半、2時間かかってしまうことも珍しくありません

特に金曜日はカジュアルフライデーやイスラム教のお祈りの時間があるため、気が緩んでいる人が多くランチが長くなりがちです。締め切りのある仕事を頼みたいときなどは、ランチからなかなか帰ってこないこともあるので要注意です。

仕事に対する意識の違い

私は営業職で取引先の企業に出向くことが多かったのですが、片道1時間半かかる相手先の企業まで出向いたのに、ミーティングを忘れられていて本人がいないなんてこともありました。

マレーシアではMCと呼ばれる体調不良のためのお休みが年間14日間認められているのですが、それを有給休暇(いわゆる仮病)として使うことが日常的になっています。

特に休み明けの月曜日は体調不良を理由に休む人が多いので、マレーシア人をマネジメントするときには覚えておきたいことの1つです。

まとめ

マレーシアは経済発展によって近代化が急激に進んだため、クアラルンプールなどの都市部は一見先進国と変わらなく見えるものの、ルールやマナーを守る、環境への配慮の意識などまだまだ改善が必要なところもたくさんあります。

特に働くうえではリラックスしすぎている勤務態度に悩まされることも多々あります。それでも1度マレーシアで生活を始めると、なかなかそこから抜け出せなくなる居心地の良さがこの国にはあります。

その国の悪いところが見え始めたころが、その国に本当に住んでいるあかしともなります。

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マレーシア生活・就職HACK編集部
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