日本と比べて物価が安いと言われているマレーシア。しかし物価は年々上昇を続け、実際にはテレビ等で紹介されているほど生活コストは低くありません。
それでもクアラルンプールは東南アジアの国々のなかで、働きやすく生活しやすい都市です。英語が日常的に話されていて、気候も穏やか(常夏の国ですが日本の夏より過ごしやすいです)。近代的で便利、そして国際的でもあります。
製造業を中心にマレーシアに進出している日系企業も多く、要件を満たしていれば労働ビザも比較的簡単にとることができます。
ここでは実際の私の体験談をもとに、マレーシアでの現地採用のお給料事情についてご紹介します。
1リンギット=約27円
マレーシアの現地採用日本人のお給料
最低賃金は5,000リンギット
マレーシアで現地採用として働くときのお給料は、日本と比べると決して高くはありません。マレーシアで日本人が就労パスを取得するための月々のお給料は最低5,000リンギット。
5,000リンギット〜7,500リンギットが多い
実際の求人は経験により5,000リンギットから7,500リンギットの間のものが多いと思います。
それ以上のお給料をもらうには、特定のスキルが必要となるポジションまたは、マネージャー職に就く必要があります。
ボーナス
会社によって異なりますが、大体の企業ではボーナスは年に1度、1カ月から2か月分支給されます。営業職の場合、日系企業以外で働いていればインセンティブが支給されるケースが多いです。
マレーシア人の給料
現地の人が大学を出て新卒でもらえるお給料が2,500リンギット程度。それと比べると高いですが、日本人が5,000リンギットでクアラルンプールでゆとりのある生活をするのは難しいと思います。
お給料よりも経験重視で、ルームシェアなどをして工夫をすれば5,000リンギットでも楽しい生活ができるでしょう。そうでなければ6,500リンギット程度をターゲットにしましょう。
マレーシアの現地採用日本人の住宅手当や通勤交通費
住宅手当や通勤交通費の支給は会社によります。支給される場合にはそれもお給料の一部として考えられているので、その分お給料が低くなっていることが多いです。
就職の際にお給料が低いと思えば、住宅手当や交通費をもらえるように交渉してみましょう。
マレーシアの現地採用日本人の給料の支給方法
毎月のお給料は銀行振り込みで月末に支払われることが多いです。会社から銀行を指定され、指定以外の銀行を振込先に選ぶと振り込みが数日遅れる場合があります。
マレーシアの現地採用日本人が支払う税金
税金は10%程度
税金は毎月のお給料が7,500リンギットまでであれば10%程度です。お給料がそれ以上になると税金が大幅に上がる場合があるので、就職時には税金がどのくらいになるかを採用担当者にしっかり確認しておきましょう。住宅手当や交通費も税金の対象となります。
給料から天引き
ほとんどの会社では毎月のお給料から天引きされ、毎年3月の確定申告の時に差額を支払う、または多く払いすぎた場合にはその分が戻ってきます。
この税金(インカムタックス)については本当に多くのトラブルを聞くので、会社がきちんと処理しているか毎月の給与明細を見て確認しましょう。
マレーシアの現地採用日本人の月々の貯金額
5,000リンギットで日本人のスタンダードな生活をしたら貯金はほとんどできないと考えていいでしょう。または貯金をしても日本に一時帰国をするとすぐになくなってしまいます。6,000リンギット以上をもらって、生活コストに気をつければそれなりに貯金はできるはずです。
またマレーシアは祝日が多く、周辺諸国をリーズブルに旅行できるので旅行費用も別で貯金しましょう。私は2か月に1回は旅行に行っていました。
マレーシアの現地採用日本人の生活費
私の場合は夫と二人で月に6,000リンギット程度かかっていました。内訳は以下の通りです。
家賃:2,800リンギット
- 部屋数:3/シャワー数:3/トイレ数:3
- ジム/プール/24時間セキュリティガード常駐/駐車場/バーベキューエリア/ゲームルーム
光熱費、水道代、インターネット:300リンギット
インターネットが高いですが、その他は圧倒的に安いです。
食費:1,000リンギット
週に4日間は自炊、残りは外食へ。マレーシアのローカルスーパーは衛生面で受け付けず、基本的には朝市で野菜や果物を、そのほかの食材は外資系スーパーで自然派食品を買っていました。
外食費:800リンギット
マレーシアではいろいろな国の料理が楽しめます。お酒が高いのでそれに気を付ければ、一回の外食代は2人で100リンギット程度。ローカルのお店では50リンギット以内で外食が楽しめます。
交通費:400リンギット
ガソリンは日本と比べるととても安いです。タクシーも安いですが車内が汚なかったり運転手が道を知らなかったりするので、タクシーよりUberのほうがおすすめです。10分の距離で10リンギット程度です。
その他:700リンギット
買い物や映画鑑賞、マッサージに行ったり、ホテルでハイティー、スカイバーでお酒を飲んだり。マレーシアではリーズナブルに贅沢ができます。1時間につき20リンギットでハウスキーパーを頼むこともできます。
まとめ
クアラルンプールで私が7年前に働き始めたときのお給料は4,000リンギット、1年前にマレーシアを離れる時には8,000リンギットを毎月いただいていました。1年に1度の給料交渉と転職を経てお給料は年々上がっていきました。
最初のお給料が低いと感じても、パフォーマンスが認められればお給料を上げていくことができるのがマレーシアの魅力でもあります。
日本ほどお給料は高くありませんが、マレーシアでは心とお財布にゆとりのある生活を送ることができます。海外生活を考え始めたらぜひマレーシアを候補に入れてみてください。