マレーシア・クアラルンプールには各地にたくさんのマーケットがあります。marketと名が付くもので最も有名なのはCentral Marketで、マレーシアのお土産が揃う観光客に人気のマーケットです。
日用品を取り揃えるマーケットの中で日本人に人気なのは、TTDI Marketです。
さて、今回は日本人はほとんど訪れないであろう、どローカル市場をご紹介したいと思います。それはChow Kit Market(チョウキット・マーケット)です。どローカル市場の魅力とは何なのか?共に見ていきましょう。
※1リンギット=約27円
チョウキット・マーケット(Chow Kit Market)の概要
チョウキット(Chow Kit)とは
Chow Kitはクアラルンプール中心部にあり、中心部として有名なエリア・KLCCにあるツインタワーも近くに望めるエリアです。
KLCCからほど近いエリアとはいえ、洗練されたツインタワー周辺とは違い、ローカル色が濃いのが面白いところです。マレー系やインドネシア人が多いと言われています。
Chow Kitについて調べると、クアラルンプールでも屈指の治安の悪さだと書かれているのをたくさん目にします。夜になると売春婦も多いと聞きます。
確かに、実際に浮浪者や不審者も見かけます。しかし、昼間、最低限のことに注意を払えば、特段危険な雰囲気はありません。私自身、Chow Kitには何度も来ていますが、危険な目に遭ったことは一度もありません。
歩くときに注意すること
- 1. お金は最低限。普段のお財布は置いて、小さいお財布か直にポケットに入れて行く。
- 2. お金の他はエコバッグのみ。タオルやティッシュなど最低限の身の回りのものだけを入れる。
- 3. 人通りの少ないところは避ける。
- 4. 虫除けスプレーをして行く(デング熱などを避けるため)。
以上のことに気をつけて危機意識を持っていれば、どローカルのマーケットも楽しく体験できます。
行き方
最寄駅は、モノレールのChow Kit駅です。A出口を出て、そのまま真っ直ぐに大通りを歩いて行くと、PLAZA TARというショッピングモールがあります。
分かりにくいですが、その向かいがChow Kit Marketの入り口です(下写真)。駅からは徒歩3分程度です。
この入り口から入って行くと
駐輪場にぶち当たります。
右手がマーケットです。まっすぐ行くと左手に日用品やキッチン用品のお店が立ち並びます。
チョウキット・マーケットのフルーツエリア
先ほどの駐輪場の右手すぐにあるのがフルーツ売り場です。いつも活気があります。マーケットの良いところは、試食ができること。フルーツを見ていると必ず店員が話しかけてきて、試食をさせてくれます。興味のあるフルーツは、ぜひ味見をしてみてください。
そして何より、スーパーより断然安いというのが、私がここに足を運ぶ最大の理由です。種類にもよりますが、たいていのフルーツはスーパーより安いです。特にマンゴーは絶対にマーケットで買うべきだと思います。
マンゴーと一口に言っても、常に何種類かのマンゴーが売られているので、それぞれに味見をして好みのマンゴーを買うことができます。この日私が買ったマンゴーは、大ぶりのもの3つで1.2kg。6リンギット(約162円)でした(1kg=5リンギットです)。
そのほか、南国ならではのフルーツや、その時々の旬のものがたくさんあります。ただ見て回るだけでも楽しいですよ。
チョウキット・マーケットの野菜エリア
フルーツ売り場を進んで行くと、野菜売り場に行き着きます。色とりどりの様々な野菜が並んでいます。
唐辛子ひとつとっても色々な種類がありますし、マレー料理に使うハーブやスパイス、日本では見かけない野菜、マレーシア名物テンペ(インドネシアでも食べられている大豆の発酵食品)など、とても興味深いです。
また、マレーシア料理に欠かせないイカンビリス(乾燥小魚)も様々な種類が売られています。その他、魚の干物や乾物類なんかもあります。ローカルマーケットの醍醐味は、このようにローカルの文化に触れられることですよね。
マーケットでは、少量から業務用の量まで、好きな量を買えるのも嬉しいところです。
チョウキット・マーケットの肉・魚の品揃え
野菜売り場をさらに進んで行くと、肉・魚類の売り場に到着します。多少臭いがあるので、ご了承くださいね。
私自身は、ここで肉や魚を買ったことはありません。というか、実はこの売り場をちゃんと見たのは今回が初めてでした。正直な感想は、お店によっては新鮮な状態で売られている!ということでした。
今までは勝手な先入観で、どローカルマーケットでの肉・魚類の扱い、保存状態は信用できない、と売り場を見ることさえなかったのですが、氷を常に敷き詰めていたり、綺麗に陳列していたりして、見る限りは魚も新鮮なもの(目が透き通っていて綺麗)が結構ありました。
肉類は、鶏肉と牛肉のみが売られているのですが、さすがマーケット。一頭買いしているため、様々な部位が陳列されています。この日は見かけませんでしたが、牛の頭部を店頭に置いていることもあるようです。
鶏肉も砂肝や脚などの部位もありますし、地鷄(黄色いもの)も売っています。店員に頼むと、その場で捌いてもらえます。
チョウキット・マーケットの日用品エリア
フルーツ、野菜売り場の両脇には、日用品を売る商店が並んでいます。保存容器や持ち帰り用容器などのプラスティック製品を売るお店や、駄菓子屋さん、バケツやホウキなどの日用品を扱うお店、造花の専門店などがあります。
この両脇にある商店の他に、駐輪場をそのまままっすぐ進んだところにも、キッチン用品を扱う商店があります。ひとつめの角を左に曲がると大手のキッチン用具店があり、ここには鍋やフライパン、食器、ガラス製品、カトラリー、製菓用具、業務用製品などが豊富にあります。
このマーケットに来れば、食品だけでなく、本当に日用品が一式揃いますし、飲食店業界で必要なものもたいてい揃うのではないかと思います。
チョウキット・マーケット周辺で楽しめるローカルフード
マレー料理
PLAZA TARの向かいの入り口から入って行くと、その通りにローカルで賑わっているごはん屋さんがいくつかあります(上写真)。マレー料理が並び、いい香りがしています。食事系の他に、ニョニャクエと呼ばれるマレーシアの伝統菓子も売っています。
ムルタバ
駐輪場を通り過ぎてまっすぐ歩いて行くと、Police Station(交番)の横にムルタバの屋台があります。ムルタバというのは、パイ生地でカレー味のひき肉や玉ねぎが包まれているB級グルメです。マレーシアやシンガポール、タイ、インドネシア、中東などで食されています。
横を通るとカレーのいい香りがするので、すぐに見つけれられるはずです。
ドライチリパンミー
肉、魚売り場を通り抜けると小道に出ます。そこから徒歩5分の場所に、クアラルンプールの日本人に大人気のドライチリパンミーのお店があります。
ドライチリパンミーというのは、うどんのような小麦麺にピリ辛のひき肉、イカンビリス(乾燥小魚)、ねぎ、半熟卵、お店特製のチリを混ぜて食べる、ローカル料理のまぜそばです。
そしてここにあるのは、そのドライチリパンミー発祥のお店、Restoran KIN KIN本店なのです。周辺にドライチリパンミーを看板にしたお店がいくつかありますが、発祥のお店はKIN KINなのでお間違いなく。RM10(約27円)でお釣りがくるので、ぜひ本店の味をお試しください。
まとめ
クアラルンプールの、どローカル市場・Chow Kit Marketに興味を持っていただけましたか?マーケットでは気さくな人が多く、気軽に声をかけてくれるので、コミュニケーションを取りながら買い物ができ、とても楽しいです。
フルーツなどは軒先に値段が掛けられているので、ボッタクリなどされることもありません。
地元クアラルンプールの人が多いエリアで、日本人や西洋人はとても目立ちますが、最低限の危機管理をすれば楽しく買い物できます。ぜひ訪れてみてください。