自然豊かなマレーシアのボルネオ島、サバ州のコタキナバルに国立大学があります。キャンパスはコタキナバル、サンダカン、ラブアン島の3カ所にありますが、ほとんどの学部が集まるコタキナバルがメインキャンパスです。
ボルネオ島には200種を超える哺乳動物、数百万種の昆虫、600種以上といわれる鳥類や植物が生息し、ボルネオ島にしかいない動物、昆虫も珍しくありません。
この大学は一般観光客にも解放されており、キャンパスツアーが行われるなど、コタキナバル近郊の穴場スポットです。
※マレーシアリンギットMYR1.00=25.84円
マレーシア・サバ国立大学概要
マレーシア・サバ国立大学とは
正式名称はユニバーシティ・マレーシア・サバですが、一般的にユー・エム・エス(UMS)、日本人の間ではサバ大とも呼ばれています。
コタキナバル市街地から12キロ、車でおよそ20分と近く、海と緑に囲まれたアップダウンの激しい山の中にあります。
広大な敷地
とにかく広いこの大学は、日本の大学を訪れる感覚でいたら大変なことになります。
公式ホームページにあった大学の敷地面積は、999エーカー(4,042,810平方メートル)と広大で、車でざっとひと回り走って、およそ20キロほどありました。
よく大きさの比較規準になる東京ドームの建築面積は、約4.7ヘクタールですから、東京ドームの約212倍の敷地面積です。
毎年5月に行われるボルネオ国際マラソンのコースの一部にもなっており、フルマラソンの約半分の距離は、大学構内を走ることになります。
【基本情報】
- 名前:国立サバ大学(universiti malaysia sabah)
- 住所:Jalan UMS,88400 Kota Kinabalu,Sabah Malaysia
- 電話番号:(60)88-320000/(60)88-320474
- ファックス:(60)77-320223
- URL: http://www.ums.edu.my/
緑に囲まれた校舎
道路はアスファルトですが、まるでジャングルの中を歩くようなので、地図がないと迷ってしまいます。建物が見えていても、どの道を登ればよいか迷うこともしばしばあります。
木々が生い茂る中に点々と建物があり、各学部や体育館、ホールと分かれています。講師も生徒も、校舎と校舎の往き来は車での移動です。
マレーシア・サバ国立大学エコツーリズムを利用しよう
大学の正門を入るとすぐ左手に観光客用の受付があります。観光で訪れる場合は、入場料MYR5(約130円)を支払い名前を記入します。12歳以下は無料です。
タクシーなどで校内に入る場合も、一度降りて受付をすませてから中に入るようにしましょう。また、訪問者向けに「エコキャンパスツアー」を行っています。ツアーの予約や詳細は下記にお問い合わせください。
エコキャンパスツアー
ボルネオの自然環境、動植物、地域の文化を見て、感じて、楽しんで、学ぶことを目的とした5種類のツアーを開催しています。
- ギャラリーと博物館のツアー(Gallery & Museum Tour)
- ネイチャーディライトツアー(Nature Delight Tour):湖、湿地、植物、動物などの自然観光ツアー
- 建築遺産ツアー
- サンセットツアー(Sunset Tour)
- ネイチャーエデュケーションツアー(Nature Education Tour):自然教育キャンプでボルネオの生物の多様性を紹介
【基本情報】
- 名前:マレーシアサバ大学エコキャンパス管理センター
- 営業時間:月曜から金曜日の9:00~16:00
- 電話: (60)88-320 197
- メール:ecocampus@ums.edu.my
- URL:http://www.ums.edu.my/ecocampus
利用できる乗り物
- レンタルサイクル:2時間 MYR10(約260円)
- バギーカー:4カ所 MYR15(約390円)
- ミニバン:4カ所 MYR15(約390円)
※バギーカーとミニバンは、大学構内の施設の中から、4カ所選んで回れます。下記の「見どころ」を参照してください。
自転車で回ったら楽しそうですが、日中は暑く山道なので、体力に自信がない方にはおすすめできません。
マレーシア・サバ国立大学の見どころ
水族館
ボルネオ海洋研究所の隣にある水族館は、独立した建物になっています。とても小さな水族館で、10分も歩けばすべて見ることができますが、その分1つひとつの生物をじっくり観察することができます。
ジャイアントガルーパやニモなどの熱帯魚が泳ぐ水槽や、ウミガメの泳ぐ大きな水槽もあります。タイミングが合えばウミガメの赤ちゃんも見られますよ。
【基本情報】
- Aquarium & Marine Museum
- 開館時間:9:00〜12:30(金曜は9:00〜11:30)/14:00〜16:00
- 休館日:日曜日、祝日
- 料金:大人 20MYR(約520円)/子供4〜17歳・60歳以上 MYR10(約260円)
※カメラ持ち込み料が別途MYR10(約260円)かかります。
※上記は外国人料金で、マレーシア人はこの半額となります。
博物館
丘の上の1番高い建物、熱帯雨林研究所内にあります。ビルの入り口はホテルのような作りで、人気もないので少し入りにくいですが、建物に入って右手に進んでいくと博物館入り口です。
ボルネオならではの生物について、生息域ごとにエリアが分けられており、標本の展示も数多くあります。入口に置かれているマンモスの骨格標本は、日本人の専門家によって再現されたもので、こちらも必見です。
【基本情報】
- MUZIUM USM
- 開館時間:9:00~12:30(金曜は9:00~11:30)/14:00~16:30
- 休館日:土曜、日曜、祝日
- 入場料:無料
モスク
大学構内にもモスクがあります。ピンク色の建物で通称ピンクモスクと呼ばれています。
観光客は入り口で異教徒用のガウンをMYR5(約130円)で借り、入場料1人MYR5(約130円)を払ってモスクの中を見学することができます。見学時間は15分と書かれていますが、あまり細かいチェックはされません。
神聖なモスクの周りには、観光客向けにココナッツジュースやパイナップル、アイスの売店も出ており、中国人観光客がたくさんいました。ここで水分補給ができますね。
【基本情報】
- UMS Mosque
- 見学可能時間:8:00〜12:00(金曜は8:00〜11:30)/14:00〜15:00/16:00〜17:00
- 入場料:MYR5(約130円)
ビーチ
なんと、構内にビーチを備えたなんとも贅沢な大学です。それだけではなく、大学が民間業者と提携しているので、アクティビティも楽しめます。
- パラセーリング:RM120 (約3,100円)
- バナナボート:RM25(約650円)
- ATVバギー:RM120(約3,100円)
- 乗馬:RM25(約650円)
- アーチェリーRM10〜(約260円〜)
ビーチは大学入り口から車で10分ほど走った海洋研究所のさらに先にあります。休日は地元の人たちが遊びに来るビーチですが、平日はまばらに観光客がいる程度です。人の少ないビーチでのんびりするには最適です。
【基本情報】
- UMS Jetty
<レジャー使用>
- 利用可能時間:16:00~19:00(月曜〜金曜)/9:00~17:00(土曜、日曜、祝日)
- 利用料金:MYR3(約78円)
<海釣り>
- 利用可能時間:18:00~(翌)6:00(月曜〜金曜)/24時間(土曜、日曜、祝日)
トレッキングコース
大学の中にトレッキングコースがあります。夕方には、学生や一般の人が登りに来るトレイルコースです。珍しい昆虫や鳥、植物に出会えるかも知れません。
大学構内といっても油断せず、安全第一で楽しんでください。無理なトレイルは危険です。
マレーシア・サバ国立大学内のカフェ
暑い中観光したらちょっと一息したくなりますね。構内にはいくつか学食がありますが、私のおすすめは、海が見えるマリーナカフェです。水族館の向かい側にあり、学生にも人気のカフェです。
おすすめの理由は、海が一望できるからです。夕日が綺麗なことでも有名な、ボルネオ島のサンセットをここで見るのもよいですよ。
カフェといっても大学なので、お値段もお手頃です。メニューにはローカルフードからパスタやワッフル、ケーキまであります。もちろんお茶だけでもじゅうぶん楽しめます。
【基本情報】
- Marina Cafe UMS
- 営業時間:月〜土 7:30〜21:30
- 定休日:日曜日
まとめ
敷地の広さと充実度、さすがはボルネオ島にある国立大学です。ボルネオの自然と文化の両方を経験することができる施設です。どこか日帰りで行ける手頃な観光地はないかな、と思ったら、サバ大をおすすめします。
コタキナバルの魅力がギュッと詰まったすてきな大学です。