マレーシアで生活をするにも電気、ガス、水道は必要です。日本とは勝手の違う地で、手続きはどうするのか、どのように請求が来るのか、支払いはどうするのか、料金などが気になることでしょう。
もちろん使った分の請求が来るので、家族構成、部屋の広さ、バスルームの数で違いも出ます。今回はコタキナバルのコンドミニアムに4人家族、自炊が基本の我が家の光熱費と注意点についてお話しします。
※MYR1=27.13円
コタキナバルの電気事情
電気の使用
賃貸物件は家主がサバエレクトロ社と契約しており、デポジットも支払っているはずです。電気はすぐ使えます。
ローカルアパートも含め管理費をとっているので、何かあった場合は管理会社にお願いすることができます。管理会社は各コンドミニアム内にオフィスがあり、マネージメントと呼ばれています。
ただし、管理会社の仕事は共有部分のみです。部屋の中の電球が切れた場合は基本、自分で購入し取り替えます。実費はかかりますが、交換は管理会社がしてくれる場合もあります。
停電もしばしば
コンドミニアムはたいてい予備の自家発電を備えているので、廊下の電気やエレベーターが止まることはあまりありませんが、急に電気が消え、復旧がいつか分からないとなると、時間帯によってはとても困ります。
特に雨季は要注意。大木が簡単に倒れるほどの豪雨もあるので、念のため懐中電灯は常備しておきましょう。
南国なので停電があまり長いと、冷蔵庫の中のものがダメになってしまいます。クーラーボックスや保冷バッグで一時しのぎをするとよいでしょう。
請求
各世帯ごとに電気メーターがついており、毎月サバエレクトロ社から使用した分の請求書が各世帯のポストに投函されます。
測る日が毎月違ったり、同じように使っているのに前月より高い請求が来たりと、謎は多いのですが、払い過ぎていた場合は翌月に調整されてきます。
支払い
私は郵便局で行います。郵便局は電気代支払いの人だけではないので混んでいます。時間に余裕がある時に出かけるようにしましょう。
バンクカードで支払うこともできますが、請求書に記載されているアカウント番号を見つけ、その入力が必要です。請求書はすべてマレー語です。
料金
料金は、約80 ㎡ の2LDKでだいたい月MYR 150 (マレーシア リンギット MYR 1.00 = ¥ 27.13) 前後です。
エアコンは3台ありますが、夜寝る時と、日中よほど暑い時しか使っていません。ほぼ家にいてエアコンをつけっぱなしだと、月MYR 200を超える家庭もあるようです。
また、コンドミニアムの築年数にも関係するように感じます。使えば使うほどメーターの計測料金が上がる仕組みになっているので、使いすぎには注意が必要です。
部屋の選び方も重要
電気代は部屋数やエアコン使用頻度で大きく変わるといってよいでしょう。東向きや南向きに住むと、暑くて朝からエアコン必須になりますし、家の向きや風通し、日当たりも大きく左右します。
北向きで風通しがよくても階層が低いと蚊が入るので、結局は窓を閉めてエアコンをつけることになり、家賃を抑えたのに電気代でトントン、なんてことになりかねません。
コタキナバルの水道事情
予告なしの断水も
水道も電気同様に入居すればすぐに使えます。断水は予告される時とされない時があり、家に帰ったら水が出ないということもあります。
水漏れは往々にしてあるので、別のフロアの修理のために止められることもあります。親切な管理会社は、分かっていれば事前に掲示してくれるので、必ずチェックしましょう。ただし時間通りに復旧することはまれです。
請求と支払い
建物で一括支払いをするため、請求はコンドミニアムの管理会社から来ます。部屋の中の使用量のみの請求です。請求書を持って管理会社に支払いに行けばよいのです。
その場で領収書をもらえますが、コンドミニアムが銀行に支払ったのち、再度銀行発行の正式な領収書がもらえます。これはコンドミニアムにより違いがありますが、どちらの領収書も絶対になくさないようにしましょう。
料金
料金は日本と比較すると激安です。月々MYR25程度です。使用量は1日2食をほぼ自炊しており、一般的な日本の家庭程度にキッチンを使っています。
シャワールームは2つあり、家族4人が朝と夜に必ず使います。帰宅後や汗をかいたりすると追加で浴びるため、多いと1日に4~5回使用していますが、それでも月に1,000円を超えることはありません。ただし、湯船を使用する場合はこれには当てはまりません。
コタキナバルのガス事情
プロパンガスを使用
サバ州は都市ガスがひかれていないため、プロパンガスを使用しています。入居すると、まずガスタンクを購入するところから始まります。
タンク本体をオーナーが購入してくれたり、前の人が置いて行ってくれればよいのですが、何もない場合、まずタンク本体を購入します。デポジットという形でMYR200ほどで、タンクのデポジットと中身のガスの合計でMYR230払いました。
タンクのデポジットは返せば戻ってくるものですが、ピッタリ終わらなかったり、ガスは最後まで使うので、返却する手間の方が大変です。実際はそのまま置いて行ってしまうことが多いでしょう。
料金
ガス代は配達料込みで1タンク14Kg(キログラム)でMYR33です。業者によって多少前後しますが、MYR35を超えることはありません。
これは配達員に直接支払います。配達員は現金も領収書も持ってこないので、ピッタリ用意しておく必要があります。
この値段は中身のガスのみの値段となります。いつガスの値上がりもあるか分からないので、MYR1札を5.6枚用意しておくようにしています。また、人によって値段を変える人もいるので、周りの人がいくらで買っているのかも聞いておいた方がよさそうです。
配達注文
まず、部屋のオーナーか知り合いにガス会社の連絡先を聞きましょう。たいていドライバーに直接電話をかけます。ただし、その日のうちに来てくれる可能性は低いですし、何時に来るかも分かりません。
2タンク買って常に予備を置いておく方法もありますが、ガスをまるごと家の中に置いておくのが怖いので、私はカセットコンロを代用品にしています。ガスが切れたらカセットコンロを出し、配達員に配達をお願いしています。
交換の目安は
日本のように屋外にあったり、メーターがついていたら良いのですが、室内置きで、ガスの量がわかるものは何もついていません。そのため調理中に切れたり朝起きたらつかないこともあります。
我が家は毎日自炊していても1タンクで2ヶ月くらいもちます。多くの人が数ヶ月経つと、どのくらいでガスが切れるのかだいたい分かってくると言います。我が家は2ヶ月くらいでなくなります。煮物をする日本人は消費が早いほうかもしれませんね。
注意点
請求書はよく確認して
入居時に電気、水道の自分の部屋のメーターを確認しましょう。滅多にありませんが、まれに間違えて隣の部屋の請求がくることがあります。請求書を見て、いつもより大幅に額が違うようであれば、確認した方がよいでしょう。
水道の場合、水漏れしていて使用料が増えることもあるので、請求が間違っていないようならば水漏れの確認が必要です。
ガスタンクは家の中
デポジットを払っているガスタンクは玄関先に出しておくとすぐに盗まれます。ガス会社に持っていけば誰でもデポジットが戻ってくるので、現金が落ちているのも同然なのです。配達員がくるまで部屋の中に入れておきましょう。
まとめ
配達で半日待ちぼうけ、支払いで2時間待ち、これを経験すると、日本の銀行やカード自動引き落としがどれだけ便利か痛感します。
ガス配達が面倒なら、電気コンロやIHのついた家を探すのも手です。慣れるまではいつ来るか分からない人を待つことは大変ですが、次第に忍耐強く諦められるようになります。
配達を頼んだのに来なかった、というのは誰もが経験する笑い話。そんな経験も含め、貴重な体験だと考えましょう。