「ロングステイ希望滞在国」1位に12年連続で選ばれているマレーシア。どんな国なのか、どんな気候なのか、どんな食事が楽しめるのかを知るために、とりあえず旅行に行ってみたい!と思う方も多いことでしょう。
今回は、初めてマレーシアを訪れる方が抱く素朴な疑問、マレーシアの通貨に関してご紹介したいと思います。クアラルンプールのお得な両替情報や物価、クレジットカードのことにも触れていきますので、参考にしていただければと思います。
※1リンギット=約27円
マレーシアの通貨概要
通貨
マレーシアの通貨はリンギットです。リンギと呼ぶ人もいます。補助単位はセンです。アルファベットではRMと表されます。たとえばRM10.50は、10リンギット50センとなります。
紙幣
紙幣は1リンギット、5リンギット、10リンギット、20リンギット、50リンギット、100リンギットがあります。硬貨は5セン、10セン、20セン、50センの4種です。
ちなみに1リンギットは100センです。100リンギット札はその他の紙幣と比べると、市場に流通しておらず、少額の買い物時に100リンギットを出すと断られる場合もあります。
レート
2019年2月現在のレートは、1リンギット=約27円です。数年前に比べ、マレーシア・リンギット安が進んでいるので、日本円からマレーシア・リンギットへの両替はお得で、日本人にとってマレーシアは観光や買い物に魅力的なスポットだと思います。
税金
マレーシアにはSSTという税金があります。それはSales and Service Tax(売上・サービス税)を指します。このSSTは少々複雑なので、ここでは簡単にご説明します。
SSTの売上税は製造業者が負担するものです。一方サービス税は、無形のサービスに対して消費者が負担するもので、定価の6%を支払うことになります。
レストランなどではこのSSTのサービス税6%と、そのほかにお店側が任意でサービス料を10%取っていることがほとんどです。
また、Tourism Tax(観光税)があり、1室1泊につき10リンギット(約270円)が宿泊費に加算されることもお忘れなく。
日本円からマレーシア・リンギットへの両替方法
日本円からリンギットへ両替する方法はいくつかあります。日本の銀行や空港、もしくはマレーシアの銀行、空港、ホテル、民間両替所で両替する方法です。
レートの良し悪しですが、概して日本で両替するよりマレーシアでした方が良いですので、最低限の金額のみを日本で両替し、残りはマレーシアで両替することをおすすめします。また、マレーシアでの両替方法のうち、もっともレートが良いのは民間の両替所です。
両替時、パスポート(コピーでも可)の提出を求められることがありますので、用意しておきましょう。
クアラルンプールでお得な両替所
民間の両替所といっても、レートはそれぞれ違います。一般的に銀行や空港、ホテルよりレートが良いことがほとんどですが、民間の両替所もピンキリです。
クアラルンプール市内で特にレートが良いと評判なのは、Mid Valley Megamall(ミッドバレー・メガモール)とその隣のGardens(ガーデンズ)いうショッピングモールの地下にいくつかある両替所です。
両替をしにきた地元の人でいつも行列ができています。並ぶのを覚悟で行ってください。
- Mid Valley Megamall公式HP: http://www.midvalley.com.my
ただ、Mid Valley Megamallは中心部から少し離れているので、旅行者には便利な場所とは言えないかもしれません。
中心部にこだわるならば、KL Sentral駅(日本でいう東京駅のようなハブステーション)直結のNu Sentral(ニューセントラル)というショッピングモール地下にいくつかある両替所もレートが良いです。
- Nu Sentral公式HP: https://www.nusentral.com
クアラルンプールの物価とは
さて、よくクアラルンプールの物価は日本の1/3と言われます。在住者の意見としては、「物による」というのが正直なところです。
食費
たとえば食費。ローカルフードは基本的にお手頃です。特に屋台やフードコートなどでは10リンギット(約270円)ほどで食べることができます。ローカルフードでもファミリーレストランのような店舗では15~20リンギット(約400~540円)ほどです。
しかし、イタリアンや和食を食べようと思うとフードコートで15~20リンギット(約400~540円)、レストランなら30~40リンギット(約800~1,100円)ほどになります。
ディナーとなればお酒を飲まない場合で、一人50~100リンギット(約1,400~2,700円)はかかります。
つまり、ローカルフードでしたらおそらく日本の物価の半額程度で楽しめますが、マレーシア料理以外の料理をそれなりのレストランでいただくと、日本と同じくらいの金額がかかります。
交通費
交通費は、日本に比べると安価だと思います。たとえば電車は初乗り30円ほどですし、クアラルンプール中心部にはGO KLという無料のバスが運行しているので、中心部の主要なスポットへは無料で行くことができます。
また車で出掛けたい場合は、ぜひGrabという配車サービスをご利用ください。Grabのアプリをダウンロードして、アプリ経由で車の手配をします。
タクシーよりも安価で、かつ前もって値段が分かりますし、ドライバーの評価も見ることができます。GPSで車がどこを走っているか確認できるのも安心です。
金額は距離や渋滞状況などによりますが、15分程度の場所であれば、10~15リンギット(約270~400円)ほどです。
タクシーもたくさん走っているので、Grabを使用したくない方はタクシーという選択肢ももちろんあります。基本的にはメータータクシーがほとんどですが、中には言い値でしか乗せてくれない運転手もいますし、トラブルもよく聞きます。
タクシーに乗る場合は、ブルータクシーかグレーのタクシーがおすすめです。タクシーも日本より安価で、15分程度の場所で20リンギット(約540円)ほどかと思います。
買い物
先述しましたが、2019年2月現在、マレーシア・リンギットより日本円の方が高いので、日本人にとってマレーシアでの買い物はお得だと言えます。
そのため、たいていの海外ブランドは日本で購入するよりリーズナブルに手に入れることができると思います。KLCCやブキッビンタンなどのクアラルンプール中心部にあるショッピングモールには、様々なブランドが入っていますので、興味のある方はぜひ。
また年末年始や旧正月、6月~7月はマレーシアのセール時期ですので、特にお買い得です。
そして、マレーシア産のものは、もちろんマレーシアで購入するのが安いです。たとえば、あまり知られていませんが、マレーシアは靴の生産が盛んな国なので、マレーシアブランドの靴はとてもリーズナブルでおすすめです。
宿泊費
宿泊費は、最近日本でも浸透してきているAirbnb(宿泊場所の情報を提供するウェブサイト)などを利用すると、コンドミニアム(分譲マンション)をリーズナブルに借りることができます。
値段はピンキリですし、朝食がないところも多いですが、キッチンや洗濯機が付いていて、ホテルの部屋より広いケースがほとんどです。クアラルンプール中心部で1部屋あたり1泊約70~200リンギット(約1,900~5,400円)程度です。
ホテルもランクや場所によって値段は様々ですが、「世界で一番安い値段で宿泊できるリッツ・カールトンは、クアラルンプール」と例えられることがあります。他国では手が出ないような高級ホテルであっても、クアラルンプールであれば手が出る価格!ということです。
たとえば、一週間後の週末で検索してみたところ、最も安いプランは1部屋あたり1泊558リンギット(約15,000円)でした。2人で泊まれば、一人当たり約7,500円と大変リーズナブルです。
この価格で世界最高峰のサービスが受けられると考えたら、とてもお得ですよね。
マレーシア旅行する際の両替の目安
さて、ここまで色々なジャンルの物価を見てきましたが、実際に旅行するならいくら必要なのでしょうか。正直、旅のプランやスタイルによって大きく差が出てきます。
今回は、朝食は宿泊プランに付いていることを前提とし、食費はランチ(主にローカルフード)・お茶・ディナー(ゆっくりできるレストラン)で計算。交通費は公共機関とGrabを使用した際の費用でご紹介します。
1日にかかる基本費用
- ローカルフードランチ……20リンギット(約540円)
- 外資系カフェでコーヒーとケーキ……30リンギット(約800円)
- ゆっくりできるレストランでディナー……80リンギット(約2,200円)(お酒なしの場合)
- コンビニでお水など……20リンギット(約540円)
食費合計/ 150リンギット(約4,050円)
- 電車……10リンギット(約270円)
- Grab……20リンギット(約540円)
交通費合計/ 30リンギット(約810円)
合計/ 180リンギット(約4,860円)
これが基本的な費用です。1人あたり1日200リンギット(約5,500円)ほどを目安に考えると、5日間のプランなら1,000リンギット(約27,000円)必要になります。
お酒を飲む場合や、ランチにローカルフード以外のものを食べる場合、またアフタヌーンティー(一人80~130リンギット=約2,200〜3,500円で楽しめます)などをした場合は、もう少しかかります。
その他、ショッピングやお土産代をそれぞれ足していただければと思います。
マレーシアではクレジットカードは使えるのか
お土産やお買い物、ディナーなどの支払いには、クレジットカードが使えるのか気になるところですよね。
基本的にスーパーやコンビニ、ショッピングモール、レストランではクレジットカードやデビットカードが使用可能です。屋台やフードコートでは現金払いになることがほとんどですので、小さい金額の現金も用意しておいてください。
また交通機関も現金払いです。Grabに関してはクレジットカードを登録しておけばカード払いが可能です。
ちなみに、JCBカードは利用できない場合も多く、VISAもしくはMASTER CARDが確実だと思います。不正利用や盗難被害に遭わないためにも、暗証番号を入れる際は手元を隠すなど利用には細心の注意を払ってください。
まとめ
マレーシアを旅行する上で知りたい「お金にまつわる」基本情報をお届けしました。物価に関しては、生活というより旅行という前提から、少し高めに見積もっています。毎日の生活となると、実際ここまでの食費はかかりません。
これで旅行の予算はだいたい目安がついたでしょうか?今はレートも良いですし、年中暖かく気候の良いマレーシアにぜひ遊びに来てください。特に多民族が暮らすクアラルンプールは食文化も豊富で楽しいですよ。