東マレーシアと呼ばれるボルネオ島、コタキナバルはサバ州の州都です。観光客の多いコタキナバルは、世界遺産のキナバル山や、きれいな海、多種多様な生態系、原住民族の文化など、みどころがたくさんあります。
快適な常夏生活、物価が安いと言われるマレーシア・コタキナバルでの生活費は実際どのくらいかかるのでしょうか。子どもがいるかいないかで大きく変わってきますが、今回は子ども3人の5人家族の1カ月の生活費をお教えします。
※マレーシアリンギットMYR1=約27円
コタキナバルの家賃
コタキナバルとひと言で言ってもかなり広い地域になりますが、私たち家族は日本人が多く住むリカス地区に住んでいます。コタキナバルの住居費はマレーシアの中でも高めで、さらにその中でもリカス地区が一番高いといってよいでしょう。
3ベッドルームのコンドミニアム、広さは約120平方メートルでMYR3,000(約7万7,520円)です。
たいていのところが24時間セキュリティー管理で、プールやジムが付いています。中にはバドミントンコート、テニスコートがあるところもあります。日本と比べるとやすいですが、マレーシアの他の地域と比べると高いです。
コタキナバルの食費
金額の幅が一番出るのが食費でしょう。極端ですが、例えば写真(上)のパスタはMYR20(約516円)ですが、写真(下)のロティチャナイであればMYR1.5(約39円)と、10分の1以下の料金です。観光地であるがゆえ、選択の幅がひろいです。
メインが外食か自炊かでも大きく変わります。わが家は週末は外で食べることが多いのですが、基本は自炊でお弁当持ちです。
食べ盛りの子どもがいるので、食費は月平均MYR3,000(約7万7,520円)程度で計算しています。実際はもっとかかる月もあります。
日本米や輸入品は値段も高いですし、乳製品、ハムなどの加工品は日本より割高で、日本と比べて1.5倍ぐらいです。
コタキナバルの車に関わる費用
ガソリンが安いマレーシアですが、コタキナバルはどこへ行くにも車が必須になるので、満タンに給油しても週1回でほぼ空になります。車種にもよりますが、日本でいう1,600cc程度の車で月にMYR250(約6,334円)です。
子どもの送り迎えだけでもかなり走るため、5カ月で5,000キロメートルを軽く超えます。またエンジンオイルやバッテリー交換など、ガソリン代以外にもプラスアルファが必要です。
暑いアスファルトを毎日走る上、道も悪いのでタイヤの磨耗も激しく、年に1回はタイヤの買い替えが必要です。
ただ、タイヤの価格が驚くほど安いので、日本で考えるほどの負担にはなりません。車種やタイヤの種類にもよりますが、MYR300(約7,752円)程度です。タイヤ自体の質もあまり良くないので、買い替えも早いです。
コタキナバルの光熱費
電気や水道料金は日本と比べるとかなり安いです。
電気は使えば使うほど基本料が上がる仕組みで、3部屋でエアコンを付けて寝ると、月にRM200(約5,168円)を超えます。基本エアコンは控え、ファンだけを使用しているので、月平均でRM150(約3,856円)前後です。
水道は月に、RM20(約540円)程度です。
また、ガスはプロパンでキッチンのみで使用。毎日料理しても、1タンクMYR35(約904円)が2カ月ほどもちますので、月にRM17(約440円)程度となります。
上記の計算だと光熱費の合計は、月にRM187(約4,680円)なので、日本の3分の1以下といえるでしょう。
コタキナバルの飲料水
日本人の間でもさまざまなのが、飲み水です。煮沸して水道水を飲む人もいますし、ウオーターサーバーのレンタルやボトル入りの14リットルのミネラルウオーターを買う人もいます。
ボトル入りミネラルウオーターが一番安全でしょうが、14リットルのボトル1個がRM15(約258円)ほどの価格です。これを調理にも使うとなると、1日1ボトルとしても月に約12,000円かかる計算になってしまいます。
もちろん飲み水もありますから、この2〜3倍は必要です。
私はウオーターサーバーと取り付け型の浄水器を使い分けています。子どもが学校に持っていくだけで、毎日3.5リットルはなくなります。
ウオーターサーバーのボトル1本は1ガロンでRM10(約258円)。電話注文をすると配達してくれます。1回の配達で5ボトルからですが、わが家は月に8ボトル以上必要なので、月に2回の注文です。
MYR50を2回の注文でMYR100(約2,584円)、浄水器のフィルターがMYR60(約1,550円)で、合計4,134円ぐらいを見込んでいます。
コタキナバルの通信費
携帯電話
携帯電話やネットワークに関しては、会社や契約方法が多数あります。
私はトップアップと呼ばれるチャージ式のSIMカードを携帯電話に使っています。月にもよりますが、平均して1人RM60(約1,550円)入金しています。
インターネット
ネットワークは一般的に「Astro」という会社が広く使われています。上限なく使えるのですが、デポジットがMYR500(約12,920)ほどかかるのと、2年間の契約期間の縛りがあります。2年以下に解約する場合はデポジットが返金されません。
私は「yes」という会社を利用しています。プランはいくつかありますが、一番ミニマムな契約は、1カ月の上限25GBで約RM70(約1,800円)からです。
デポジットはRM100(約2,584円)で契約期間の縛りは1年ですが、契約月以外の解約ではデポジットが戻ってきません。
コタキナバルのその他の費用
その他、衣類や日用品を買ったり美容院へ行ったり、また子供がいると学費や習い事などもプラスされます。学費は選ぶ学校にもよりますが、わが家は一番大きなウエートを占めています。
これ以外にも、お友達の誕生会に招待されたらプレゼントを持って行ったり、日本人同士の付き合いでの出費も考えておく必要があります。
またアルコールは値段が高いため、外でお酒を飲む人はさらに飲み代もかかってきます。
まとめ
日本のどの地域と比べるかによっても違いがありますが、一般的に家賃も食費も安いことは確かです。学費を抜けば、だいたい月20万円程度で生活できます。
ただ、あれもこれも安いわけではありません。日本より割高になるものもたくさんあります。
日本での生活費で、レジャーに行く回数が増えたり、習い事が増やせたり、外食をする機会が増やせる、といった、ちょっとぜいたくができるというように考えるとよいかもしれません。