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マレーシアのイスラム教のタブーとは?これだけは気を付けて!

マレーシア

マレーシアは多民族国家として知られており、大きくマレー系、中華系、そしてインド系の3つのグループに分かれます。その中でも最も人数が多いのがイスラム教を信仰するマレー系です。

私はマレー系が99%を占めるマレーシアの田舎町で2年間暮らしました。マレー系の人たちはとてもフレンドリーですが、敬虔なイスラム教徒でもあります。うっかり失礼な態度を取ってしまわないよう、心に留めておきたいポイントをご紹介しますね。

マレーシアのイスラム教で禁止されている飲食物

肉

豚肉とアルコールの禁止

イスラム教は豚肉とアルコールの摂取を禁じています。マレー系のスーパーでは、豚肉とアルコールの取り扱いすらありません。

中華系およびインド系の人たちも利用するスーパーでは、マレー系の人たちが間違って入ってしまわないよう、分かりやすく隔離された場所に置かれています。

ベーコンとワインが大好きな私は、地元から離れた場所にあるスーパーで毎月それらを買い込んでいました。

また、スーパーのレジの人がイスラム教徒である場合は特に気遣いが必要です。彼らは豚肉とアルコールに触ることすらちゅうちょしますので、バーコードをスキャンしてもらう際は、私たちの方から商品を持って助けてあげるようにしましょう。

賃貸住宅では事前にチェック

マレー系の大家さんから家を借りる場合は、「家の中で豚肉を使った料理をしてもいいか」を確認しておきましょう。

イスラム教徒にとって豚肉は「汚く避けるべきもの」なので、冷蔵庫にしまわれていることや油が家具にはねることすら我慢できないと思う人も多々います。

後で豚肉の使用が発覚してトラブルが起こったりしないよう、しっかりチェックしましょうね。

マレーシアのイスラム教では左手は”不浄の手”

食事

イスラム教徒にとって左手は不浄の手であり、用を足す際に使う手です。彼らは生まれた時からそう教えられているので自然に右手のみを使いますが、私たちは注意が必要です。

例えば、握手を求められたとき。特に男性同士だと初対面で握手をする機会が多々あります。間違っても左手を差し出さないように気を付けてください。

そしてお釣りを受け取るときは右手で受け取り、左手は右手首に添えておくのが正式なやり方です。

また、食事も気を引き締めたいポイントです。マレー系の人たちはスプーンやフォーク類を使わず手で食べることが多いのですが、私たちが彼らのまねをする場合、絶対に左手で食べ物をつままないようにしましょうね。

マレーシアのイスラム教に配慮して服装はTPOを意識

マレーシア

マレー系の女性は肌を露出することに抵抗があります。ロングスカートや長袖シャツを好んで着用し、足や腕を出すのを控えています。そして髪を見せるのもご法度(地域によって程度の差はあります)なので、「ヒジャブ」という布で覆います。

一方、中華系やインド系の女性たちは全く気にしません。ショートパンツやタンクトップの使用頻度が高めです。一年中暑い国ですし、私たち日本人も日常生活ではマレー系女性の服装をまねる必要は特にありません。

ただ、マレー系の人たちが集まる結婚式などの行事に呼ばれたときは、露出少なめの服を着ることをオススメします。その方が場になじみますし、彼女たちの習慣に敬意を表しているというメッセージになるからです。

マレーシアのイスラム教は人前でベタベタしない

マレーシア

マレー系のカップルは、どれほど仲が良い夫婦でも恋人同士でも、人前で手をつないだり抱き合ったりしません。親から子どもに対しても同じで、人前で愛情表現をする文化がないといえます。

私はマレー系カップルの結婚式に出席したことがあるのですが、結婚式という場でも新郎新婦は全く触れ合っていませんでした。愛情表現はプライベートな空間にとどめておくという考えが染みついているのだなと実感した出来事です。

だから私は、特に初期のころは彼らの習慣に従い、公衆の場でベタベタするのは控えておくことをオススメします。都市部に近ければ近いほどこの習慣は緩くなる傾向があるので、しっかり観察し、不快感を与えたり気まずい気分にさせないようにしたいですね。

まとめ~大事なのは価値観を尊重すること

イスラム教のタブーは私たちになじみが薄いものですが、マレー人にとっては大切な文化です。

イスラム教に無知だった私は、左手で握手しそうになったり、歩きながらアルコールの缶を開けてしまいそうになったことがあります。私のような失敗を犯さないためにも、今回紹介した4点は必ず頭に入れておいてください。

そして、「なぜこんなタブーがあるのか」と批判的にならず、彼らが守ってきた価値観を尊重しましょう。そうすればうまく現地に溶け込めますよ!

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マレーシア生活・就職HACK編集部
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