海外では命の次に大切なパスポート、悪用されたら困るキャッシュカードなど、無くしたら困るものがたくさんありますよね。万が一盗まれたり紛失したらどうしたらよいのでしょう。
コタキナバルは割と治安がよいのですが、スリや置き引きも0ではありません。私の場合は、身につけていたカバンのチャックを開け、貴重品だけを抜き取られました。更にチャックが閉まっていたことから、計画的だったことが伺えます。
ボルネオ島コタキナバルでの紛失経験を含めて、これらの対応方法をお教えします。
※MYR1=約27円
コタキナバルの警察へ
ポリスレポートの作成
真っ先に警察署にむかいましょう。ここで、被害届にあたる、ポリスレポートを作成・発行してもらいます。
日本ほど詳細を細かく聞かれたり、他の署に問い合わせることはしてくれませんが、このポリスレポートがあるとそれ以降の手続きがスムーズです。
必要なもの
- パスポートコピーなどの身分証明
- 居住地の住所
- 連絡先電話番号
パスポートを紛失した場合は、パスポートコピーがあるとスムーズです。コピーを必ずとって保管しておくことをおすすめします。最低でも、自分の旅券番号が分かるようにしておきましょう。パスポートが手元にある場合は持参しましょう。
住所と電話番号も記載するので、分からない場合は確認してから行きましょう。マレーシアの住所は、道の名前が基準となっているのでそれほど難しくありません。いざという時のために覚えておくとよいですよ。
万が一、携帯も紛失して連絡先がない場合、知人に頼んで連絡先とさせてもらいましょう。
紛失か盗難か
ポリスレポートには、住所、氏名のほかになくしたものを1つ1つ記載します。最後に一文書かれていて、担当者と自分の双方でサインをします。
“Stolen”か”Missing”かで、再発行の手数料がかからないなどの違いがあります。手数料は微々たるものですが、対応も異なってくるので、盗難の場合は”Stolen”と主張しましょう。
コタキナバル警察署基本情報
- コタキナバル警察署
- 名称:Kota Kinabalu Police Station
- 住所:Lorong Dewan, Pusat Bandar Kota Kinabalu, 88000 Kinabalu, Sabah
- 電話番号:088-310 273
- 受付時間:月〜金曜日8:00〜16:15(昼休み:月〜木曜日12:45〜14:00、金曜日12:45〜14:45)
- 休館日:土、日曜日、マレーシアの祝日
コタキナバルでパスポートを紛失した場合
旅券の紛失手続きに必要なもの
ポリスレポートを取得したら、下記のものを用意して在マレーシア日本国大使館、領事館に行きます。
- ポリスレポート
- 紛失一般旅券等届出(大使館等にあります)
- 6か月以内に撮影されたパスポート写真(縦4.5cm×横3.5cm)
- 身元確認書類(免許証など)
- 戸籍謄本もしくは抄本(6ヶ月以内に発行されたもの)
パスポートの写真規定は日本に準じます。マレーシアの規定とは異なるので、取り直す場合は、規定を確認しておきましょう。
新旅券の発給
申請、受取ともに本人が行かなくてはなりません。紛失の届け出と合わせて、旅券の新規発給または帰国のための渡航書発給の手続きを行います。
旅券の新規発給の手続きには、6か月以内に発行された戸籍謄本または戸籍抄本が必要になります。また、帰国のための渡航旅券であれば、戸籍謄本を日本からのFaxや、日本の運転免許証などで代用できます。
使用する予定がなくても、免許証のコピーを持っているとよいですよ。
再発給金額
- 10年パスポート:16,000円相当の現地通貨
- 5年パスポート:11,000円相当の現地通貨
- 12歳未満の5年パスポート:6,000円相当の現地通貨
- 帰国のための渡航書:2,500円相当の現地通貨
コタキナバル日本領事事務所基本情報
- 名前:コタキナバル日本領事事務所
- 住所: No18,Jalan Aru, Tanjung Aru, 88100 Kota Kinabalu, Sabah
- 電話:(60)-88-254-169
- Fax:(60)-88-236-632
- E-mail(領事班): ryoji@kl.mofa.go.jp
- サービス窓口時間:8:30 〜16:00(昼休み12:00〜13:30)
- 休館日:土、日曜日、マレーシアの祝日
滞在証明
マレーシアのビザを取得している場合は、移民局へ行き、再発給が必要です。観光ビザで入国の場合は、入国歴の再認証を受けなくてはなりません。この手続きをしないと、マレーシアから出国できないので注意が必要です。
コタキナバル移民局基本情報
- コタキナバル移民局
- 名称:Kompleks Pentadbian Kerajaan Persekutian
- 住所:Kompleks Pentadbian Kerajaan Persekutian,Jalan UMS,88300 Kota Kinabalu, Sabah
- 電話:(60)-88-488-700
- 受付時間:7:30〜17:30(昼休み:月〜木曜日13:00〜14:00、金曜日12:15〜14:45)
- 休館日:土、日曜日、マレーシアの祝日
コタキナバルで携帯電話を紛失したら
お財布よりも困るのが、携帯電話です。電話ができないと、クレジットカードも止められません。
マレーシアの携帯のほとんどはSIMフリーで、本体に好きな通信会社のSIMカードを差して利用します。携帯電話を初期化して、このSIMカードを差し替えたら、自分のものだという記録は一切残りません。
データのバックアップは日頃から取るようにしましょう。
iPhoneの場合
iCloudでロックをかけると、その電話は使用できなくなります。紛失したiPhoneと連動させているものがあれば、「iPhoneを探す」で所在の確認もできますが、盗まれたものを探し出すのは至難の技です。
iCloudで電話のシリアルナンバーが確認できますので、迷わずロックをかけましょう。
コタキナバルに Apple Store はありませんが、Apple製品を扱っている店が Imago というショッピングモール内にあります。自分でできない場合は、店舗でやってもらうことも可能です。
【基本情報】
- 店名:switch
- 住所:Lot 2-60 Imago Shopping Mall,Coastal Highway,KK Times Square 88100 Kota Kinabalu Sabah
- 電話番号:(60)88-274-591
- ホームページ:https://switch.com.my/
もし紛失した場所が特定できるなら
確率は低いですが、紛失した場所の守衛さんなど、常駐している人に探してもらうという方法があります。「持っていても使えない電話だから、探してくれたらMYR200(約5,200円)あげる」と言って、3ヶ月後に手元に戻ってきたという人もいます。
自分の電話ですが、買い取るつもりでいましょう。
コタキナバルでクレジットカードを紛失したら
クレジットカードの紛失は、すぐカード会社に連絡が必要です。悪用を避けるため、電話で本人確認が取れればすぐに止めてもらえます。再発行は、各会社の指示に従って行ってください。
私の場合は、日本の登録住所に発送されました。現地の銀行カードに付随しているクレジットカードは、銀行カードの紛失の届け出の際に申し出ましょう。
コタキナバルで銀行カードを紛失したら
銀行に電話
口座を開設している銀行に、すぐ電話をしましょう。直接店舗に行ってもよいですが、待たされる時間も長いので、先に電話で手続きを終わらせておくべきです。
現地銀行で連絡先が分からない場合などは、ショッピングモールなどのATMに書かれている連絡先を確認するとよいですよ。
必要なもの
オペレーターに、下記のことを聞かれます。
- カード番号
- パスポート番号
- 登録してある携帯番号
- 支店名
私の場合は May Bank(メイバンク)という銀行でしたが、ログインID名も聞かれました。カード番号は分からなかったので、IDで確認してもらえました。
電話は基本的に、本人でないとならないようです。すべて確認が取れたところで、カードを止めておくので、パスポートを持って再発行に行くよう言われました。
再発行に必要なもの
- パスポート
- 電話番号
- ポリスレポート
電話ではポリスレポートはどちらでもよいと言われましたが、銀行の受付が通してくれない可能性が高いので、持参することをおすすめします。再発行手数料MYR20(約520円)は後日口座から引き落とされます。
新しい銀行カードを発行してもらい、アプリでログインする時に必要なID作成、パスワード設定等を行えば完了です。帰りにATMできちんと使用できるか確認しましょう。
コタキナバルで運転免許証を紛失したら
日本の運転免許証
日本の免許証は国外では再発行できません。ポリスレポートを持参して、帰国後に管轄内の警察署か交通安全センターで再発行となります。
ただし、紛失に気づいたのが帰国後の場合など、ポリスレポートを取得できなかった場合でも、事情説明すれば再発行は可能なようです。管轄の警察署に問い合わせてみましょう。
マレーシアの運転免許証
マレーシア人はマイカードと呼ばれるIDカードの携帯が義務付けられているため、日本の免許証ほど重要視されてきません。身分証にもならない免許証なので、再発行の優先順位としては低いです。
再発行に必要なもの
- パスポート
- ポリスレポート
- 写真1枚
免許証を作成した時と同じ道路交通局(JPJ)に行きます。紛失したものと同じ期日までの免許証を再発行してくれます。盗難のポリスレポートがあれば手数料は無料、紛失のポリスレポートの場合はMYR20(約520円)と有料になります。
写真の細かい規定はありません。サイズが違っても引き伸ばして作ってくれます。
コタキナバル運輸局基本情報
- 名前:コタキナバル運輸局
- 名称:Jabatan Pengangkutan Jalan Sabah(JPJ)
- 住所:Jalan BUndusan,Penampang.Beg Berkunci No.2013,88998 Kota Kinabalu, Sabah
- 電話番号:(60)88-511-888
- ページ:http://www.jpj.gov.my/web/main-site/sabah
- サービス窓口時間:7:30〜15:30(昼休み:月〜木曜日13:00〜14:00、金曜日11:30〜14:00)
- 休館日:土、日曜日、マレーシアの祝日
コタキナバルでナンバープレートを紛失したら
日本では考えられませんが、車のナンバープレートを紛失することがあります。特にプレートは法で定められていないようで、実際にプレートがない車が走っているのをよく見かけるのです。
まさか自分が、と思っていましたが、道が川になるくらいの大雨の中を帰宅したら、ナンバープレートがなくなっていました。よく見ると、両面テープで付けられていました。
どこで直したらいいの?
日本ではナンバープレートを勝手に作るなんてご法度ですが、車のアクセサリーショップで簡単に作ってくれます。時間は30分ほどで、その値段は何とMYR15(約390円)でした。
プレートが作れるかどうかは、店の外からでは分かりにくいのですが、車修理の店に聞けばたいてい知っています。コタキナバルでは、コロンボン地区に多くあり、私もそこで見つけました。
【基本情報】
- 店名:Golden Sound Auto
- 住所:15, Jalan Kolombong & Lorong Terap 2, Hai Ou Light Industrial Estate, Inanam, 88450 Kota Kinabalu, Sabah
- 電話番号:(60)88-385-909
警察に届け出は必要?
ナンバープレート紛失の届け出は必要ありません。作り直す時もナンバーが偽装されないかのチェックもなく、こちらが伝えた番号で作ってくれました。
大雨で道の浸水が日常的にあるコタキナバルでは、よくあることのようで、マレーシア人は誰も驚きませんでした。浸水のことをバンジルと呼びます。もし、警察に注意されたら、バンジルで紛失したと言えば問題ないそうですよ。
まとめ
おそらく、お財布に免許証やクレジットカードなどの貴重品をまとめて入れている人が多いでしょう。これらを一度に盗まれたら大変ですよね。
日本とは違い、紛失したものが出てくる可能性はかなり低いです。現金やカードを分散しておくとリスクは減ります。また、パスポートのコピーは必ず手元においておきましょう。
このような事がないのが1番ですが、万が一の時のために把握しておくと良いですよ。